●iPhone 4Sのスペックを大公開!
日本時間、10月5日午前2時から行われたApple社のカンファレンスは、同日午前3時40分に終了。そこで、ついに新型iPhoneに関しての発表が行われた。まず、結論から述べるとiPhone5の発表はなかった。しかし、内容だけを見ればiPhone 5と呼称しても問題のないような端末iPhone 4Sが発表されたのだ。速報では、箇条書きで簡単なまとめをしていたが、ここではそれをしっかりとまとめて紹介していく。
●デュアルコアA5チップ搭載でハードウェアも大幅に更新
まずは、ハードウェアのお話から。新型iPhoneに搭載されると予想されていた通り、デュアルコアA5プロセッサが採用された。これにより、グラフィックの描画性能は最大7倍、通常の動作速度は2倍にまで引き上げられる。中でも特筆すべきはグラフィック機能の向上。リアルタイムレンダリングが強化されており、これまで抽象的にしか描けなかった、炎のゆらぎや、影の動き・濃淡までを忠実に表現できるという。これのデモンストレーションに使われたアプリ『Infinity Blade 2』は12月1日、iOS限定でリリース予定。iPhone 4Sを手に入れたら、まずは試してみたいアプリだ。
また、ユーザー最大の要望でもあったバッテリーの改善も、若干ではあるが行われた。iPhone 4(8GBモデル)の仕様書では、3G通話が最大5時間、3Gでのウェブブラウジングが最大5時間、音楽再生は30時間となっていたが、iPhone 4Sでは、3G通話が最大8時間、3Gでのウェブブラウジングが6時間、音楽再生は40時間と発表された。さらに、一時期問題となったアンテナの位置による通信速度の低下を払拭。アンテナを端末内部に2本搭載し、状態のいいほうを優先的に使用することで、iPhone4よりも最大で2倍早い(理論値)通信を実現するという。
内蔵記憶容量は、16GB、32GB、64GBの3モデルが用意される。そう、待望の64GBモデルが登場するのだ! 価格については後述するので、そちらを参考いただきたい。
●デジカメと大差ないスペックのカメラが搭載!
気になる人は気になっている、カメラ機能についても発表された。画素数は従来の5メガピクセルを大きく上回り8メガピクセルに、解像度は3264×2448となる。また、シャッタースピードも大幅に改善、0.5秒間隔での連続撮影にも対応でき、どんな場面も逃さず記録できるそうだ。さらに、顔認識機能や手ブレ補正、5層レンズ、オートホワイトバランス、高感度光センサーも標準搭載され、市販されているコンパクトデジタルカメラと比較しても遜色のない、むしろモノによってはそれを上回るスペックとなったようだ。動画撮影機能も、1080pのフルHD動画をサポートと、大きな機能向上を見せている。また、有線・無線によるミラーリングで、撮影した映像・画像を大画面ディスプレイに出力もできるという。AirPlay機能を使えば、大画面でゲームをすることも可能だそうだ。
●カンファレンス最大のポイント、音声認識がスゴすぎる
今回のカンファレンスで、一番時間を割いていたのが、音声認識アプリ『Siri』について。これまでの音声認識機能は「○○に電話をかける」等、定型文でしか対応できなかったが、iPhone 4Sからはフレキシブルな対応が可能になった。「今日の天気は?」と「今日は傘が必要かな?」という問いは、ニュアンスは同じだが、言葉はまったく異なる。しかし、これに対して天気アプリを起動と、正しい対応を示してくれるようになったのだ。さらに、音声認識機能はそれだけでなく「6時に起こしてね」と言えばアラームを6時にセットしてくれたり、「おいしいギリシャ料理が食べたい」と言えば、近くのギリシャ料理店を検索してくれ、「○○に行きたい」と言えば、そこまでのナビを表示してくれるという。恐ろしいほどの精度だ。このほかにも、タスク・スケジュール管理や、メッセージにも対応。話すだけで文字を入力してくれるそうだ。どれほどの認識精度を持つかは不明だが、カンファレンス内でのデモでは、正確に認識をしていたらしい。残念ながら、対応言語は、英語、ドイツ語、フランス語の3カ国語のみなので、日本語にはまだ非対応。しかし、『Siri』には「こうやって話すと、この機能を起動しますよ」という説明書のようなものが付属しているので、その中から自分の好きなフレーズを覚えて使うことも可能だ。英語がよくわからなくとも、街中で端末に向かって英語で話しかけ、カッコつけることもできる。
●気になる価格、発売日、発売キャリアは?
さて、誰もが気になる値段だが、16GBモデルは199ドル、32GBモデルは299ドル、64GBは399ドルとなる。iPhone 4のときに発表された価格(Softbankでの価格)を参考に、日本での販売価格を予想してみよう。iPhone4の16GBモデル(米価格199ドル)が4万6080円、32GBモデル(米価格299ドル)は5万7600円(Softbank価格)となっていた。おそらく、価格はこれに準じると思われるので、16GBモデル、32GBモデルはこれに近い価格となるだろう。64GBモデルに関しては、7万数千円を想定しておくといいかもしれない。
次に、激しい論争となっていたキャリアだが……。報道よろしく、KDDI(au)、Softbankからリリースされることになる。価格や料金プランに関してはまだ未定だが、予約受付は両社とも10月7日から開始、販売は10月14日(金)となる。
引用ファミ通App